ゴー宣DOJO

BLOGブログ
小林よしのり
2014.11.24 12:55

3000円のランチに思う


門弟のシングルマザーMさんの投稿が興味深いので

紹介したい。

大田区の職場に勤めていたMさんは、最近転職して

大手町の職場に通勤するようになったらしい。

そして格差の現実をこのように報告してくれている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

転職してまだ1週間ですが、大田区の職場だったときは、

自分の職場だけでなく、街を歩いていても不況をヒシヒシと

感じていたのですが、大手町を歩いてもそういうふうに感じる

ことが殆どありません。

(場違い感、疎外感ありありで居心地の悪いこと)

名だたる企業の立派な自社ビルがドーンドーンとあり、

パレスホテル1Fにあるダイニングのランチは、一番安い

コースで3000円位するのに、正午には満席です。

永田町で「景気は確実によくなっている」と言っている

人たちは、こういうようなところしか知らないのだろうし、

彼らが情報収集するような相手は、そういうところで日常を

送っている人なのではないかと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

パレスホテルは最近、改築してオープンしてるから、

まだ行ったことがないのですが、そりゃあ皇居の横だから、

日本で最も高給取りの者たちがランチしに来るホテルでしょう。

 

でも最近は中国人の観光客がやたら多いから、宿泊している

中国人が食ってるのかもしれません。

 

普通のサラリーマンはワンコイン亭主などと言われるように、

500円の弁当を食べてたり、コンビニで250円で済ませたり

する者もいるのですが、金持ちにとってみたら値段なんか

考えずに食事をするんですね。

美味しかったら3000円のランチとか意識せずに、1万円札を、

ほいと出すわけです。

わしがそうだから、よくわかります。

 

わしも自分の快楽本位で考えるなら、安倍政権でも構わない

のですが、やっぱり中間層が痩せ細ってしまうと、

本も雑誌も売れなくなって、日本の文化が衰退してしまう。

あくまでも「公」のために、安倍政権ではダメだと思うわけです。

不思議なのは貧困層が安倍政権を支持する現象です。

貧困層だからこそ知性が足りなくて、騙されるのでしょうか?

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ